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ピッキング作業とは?作業を効率化・スピードアップするコツを解説

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2023.12.13

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ピッキング作業は、顧客からの注文に応じて倉庫内の正確な商品を迅速に集め、出荷準備を行うプロセスです。ピッキングのミスは誤出荷の原因となるため、非常に重要な作業です。

一方で、ピッキング作業の効率化ができていなかったり、ヒューマンエラーが発生していたりと、ピッキング作業に課題を感じている担当者の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ピッキング作業とは何か、ピッキングの種類についての基礎知識や、ピッキング作業をより効率化する方法について、分かりやすく紹介します。

ピッキング作業とは

ピッキング作業は、倉庫や物流センターにおける作業の1つで、指示書や伝票に基づいて必要な商品を集め、出荷の準備をする作業のことです。

ピッキング作業の主な流れ

ピッキングリストに記載されている商品情報や数量、保管エリアなどを確認します。

出荷する商品をピックアップし、正確な数量で配送先別に準備します。この際には注文ごとにピッキングリストと商品をまとめて同じ容器に入れるなどして、ほかの注文と混在しないようにします。

配送先ごとに分類するなど、各職場で定めたルールに則ってピッキングした商品を仕分け、梱包・出荷プロセスに進みます。

ピッキング作業は、商品が倉庫内から最終的な目的地へと移動するための橋渡し役であり、ピッキングの効率性は物流全体の効率に直結しています。倉庫の規模が大きいほど、ピッキング作業の複雑さも増し、作業効率の最適化が求められます。

ピッキング作業の種類

ピッキング作業は、倉庫内の商品を取り出して出荷の準備をする重要なプロセスです。この作業には、主に3種類の方法があり、倉庫の規模、取り扱う商品の種類、出荷オーダーの量などに応じて選択されます。

以下では、これら3つのピッキング作業について詳しく説明します。

シングルピッキング

シングルピッキングは、出荷オーダーごとに商品を個別に取り出すピッキングの方法です。オーダーピッキングや摘み取り方式とも呼ばれ、出荷する商品をその保管場所から1つずつ取り出し、注文ごとに対応する作業です。

シングルピッキングは、特に出荷件数が少なく、取り扱う商品の品目数(SKU数)が多い場合に適しています。BtoCビジネス、特にECや通信販売を行う物流センターでよく採用されている方式です。

一方、出荷件数が多くSKU数が少ない場合は、トータルピッキングのほうが効率的です。

トータルピッキング

トータルピッキングは、複数の出荷オーダーの商品を一度に集めた後、仕分け場で出荷オーダーごとに分けるピッキング方法です。バッチピッキング、総量ピッキング、種まき方式とも呼ばれます。シングルピッキングがオーダーごとに商品を取り出すのに対し、トータルピッキングはまとめて商品を取り出し、その後でオーダーごとに分ける作業をするのが特徴です。

トータルピッキングの最大の利点は、作業員の移動距離と時間の効率化です。出荷件数が多く、SKU数が少ない場合や、同じ商品が多数の出荷先に分けられるような場合に有効です。しかし、その反面、仕分け作業が追加されるため、仕分け作業を行うスペースや手順が必要となります。

マルチオーダーピッキング

マルチオーダーピッキングは、複数の出荷オーダーに対して商品を一度に集め、同時にそれぞれのオーダーに応じて仕分けを行うピッキング方法です。

たとえば、ある物流センターが複数の顧客から異なる数量の同じ商品について注文を受けた場合、マルチオーダーピッキングでは、それらすべての商品を一度に集めます。この際、各顧客の注文に基づいて必要な数量を確保しながら、顧客別の箱にそれぞれ商品を投入します。

マルチオーダーピッキングでは、ピッキング時にすでにオーダーごとに商品が分けられているため、ピッキングにおける後工程である仕分けの手間を省くことが可能です。作業のスピードが上がり、出荷までのリードタイムが短縮できます。特に小規模なオーダーを多数扱う物流センターにおいては、マルチオーダーピッキングが重宝されます。

作業者がピッキング作業をきついと感じる理由

ピッキング作業は、単純作業になる部分も多いので「きつい」「大変だ」と感じる方も、中にはいるでしょう。一方で、作業者が作業をきつい・大変だと感じている場合や、ヒューマンエラーが増加している状況においては、ピッキング作業の効率性と正確性が低下しやすくなります。

以下は、ピッキング作業におけるよくある課題の例です。

  • 商品の取り間違い(ピッキングミス)
  • 商品棚までの移動や、商品を探すことに時間がかかる
  • ピッキングの指示が分かりにくい

ピッキング時の一般的なミスは商品の取り間違いです。目視による確認や紙の指示書を用いた手作業では、品番の読み間違いや類似商品の混同、商品のピッキング漏れや数量間違いなどのエラーが生じる恐れがあります。

ピッキング作業を効率化するコツ

ピッキング作業を効率化する上では、個々の作業者のスキル向上と作業環境の改善の両面からのアプローチが大切です。以下では、ピッキング作業を効率化するための手段を4つ紹介します。

倉庫内のレイアウトを見直す

作業員の移動距離を最小限に抑え、取り出し作業のスピードを上げるためにも、倉庫内のレイアウト見直しは極めて重要です。

効果的なレイアウトを設計するには、まずは保管スペースと作業スペースの適切なバランスを見つけることが必要です。たとえば、出荷頻度の高い商品を倉庫の入り口近くに配置すれば、従業員が遠くまで歩く必要を減らせます。また、通路幅を作業効率に合わせて最適化し、スムーズな商品の取り出しと移動を実現することも大切です。

レイアウト見直しにあたっては、ABC分析を活用しましょう。ABC分析とは、商品を「頻繁に出荷されるAランク商品」「それなりに出荷されるBランク商品」「ほとんど出荷のないCランク商品」に分ける手法です。

Aランク商品を優先してアクセスしやすい場所に配置すると、時間の節約に加え、作業の単純ミスを防ぐ効果にも期待できます。

業務マニュアルの周知を徹底する

業務マニュアルの作成とその周知も有効な手段です。ピッキング作業は一定の動作の繰り返しであるため、明確なガイドラインが作業の一貫性を保ち、ミスを減少させる鍵となります。マニュアルを策定することで、すべての作業者が同様の方法で作業を行えるようになり、結果として作業の正確性が向上するでしょう。

ただし、マニュアルがあっても、それが十分に理解され、実践されていなければ効果は半減します。もしミスが頻発する場合は、マニュアル自体の不備も疑い、定期的に改善するようにしましょう。

WMS(倉庫管理システム)を導入する

ピッキング作業の効率化には、倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)の導入も有効です。WMSは、在庫、入庫、出荷情報を一元化し管理するシステムのことです。

バーコードスキャナーやRFIDタグをWMSと連携させることで、ピッキングミスの削減と在庫カウントの自動化が実現します。作業品質が統一されるため、従業員の習熟度に依存せずに、新人や非正規雇用者でも正確な作業を行えるようになるでしょう。また教育コストの削減、人件費の節約にもつながり、全体の物流品質を向上させる効果も期待できます。

⇒参考記事:WMSとは?倉庫管理システムの仕組みや物流業務へのメリット

倉庫管理業務をアウトソーシングする

アウトソーシングとは、倉庫管理業務全体を外部の専門企業に委託することです。ピッキング、梱包、発送、在庫管理といった一連の物流業務を、物流に特化した人材、機器、システムが整った外部組織が担うことで、自社内での業務負担を軽減し、物流作業の効率化を実現できます。

自社で在庫管理システムを開発したり、物流設備を導入したりする必要がなくなるため、コストと時間の節約が可能です。また物流業務をアウトソーシングすれば、自社の従業員がコア業務に集中できるという大きなメリットもあります。需要の変動に応じて柔軟に人員を調整できるため、人件費の削減にもつながるでしょう。

まとめ

誤った商品が配送されると、返品や交換などの追加コストがかかるだけでなく、顧客満足度の低下にもつながります。そのため、効率を重視しながらも、正確なピッキングを行うことが常に求められています。ピッキングの精度と速度は、企業のサービスレベルを高め、競争力を維持する上でも大切な要素です。

WNS(倉庫管理システム)を導入するのもおすすめですが、一定のコストがかかるので、倉庫管理業務をアウトソーシングするのも1つの手段です。

特にECサイトの運営で、自社のピッキング作業の効率化に悩まれているなら、ロジモプロをぜひご利用ください。自社運用の倉庫ならではの入出荷における確実性、お問い合わせに対するレスポンスの早さ、豊富なオプションサービスによりECサイトの物流業務をサポートいたします。

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