ロジモプロ
アカデミー

TikTok Shopの発送を最適化するシステムと発送代行サービスについて解説|TikTok Shop×物流

  • #EC運営
  • #業務効率

2025.11.19

担当者のイメージ画像

TikTok Shopは「商品の発見から購入までがSNS上で完結する」というシームレスで新しい購入体験を生み、EC事業者にとって重要な販売プラットフォームの1つとなりました。

一方、課題となるのが販売する商品の保管場所や、梱包・出荷作業といった物流関連業務の対応です。

TikTok ShopにはAmazonにおけるFBAのような直系の物流サービスが日本にはまだ無く、物流関連業務はセラー自身で行う、もしくは外部委託を利用するかのいずれかで対応する必要があります。

しかし、いずれの場合においてもアナログの管理では限界があり、受注の増加と共に
「出荷に追われて時間が足りない…」
「在庫がズレて空売りが発生してしまった…」
「倉庫への伝達ミスで出荷漏れが起きた…」
といった課題に悩まされることになります。

特にAmazonや楽天市場といったモールや、Shopifyなどの自社ECと共に”多店舗展開”をしている場合は更に複雑です。

そこで本記事では、TikTok Shopにおける発送の基本ルールからOMS・カート・アプリといったシステム連携を活用した自動化・効率化の紹介、発送代行サービスの概要までまとめて解説いたします。

TikTok Shopにおける発送の基本ルールについて

注文〜発送完了までの基本フロー

大まかなフェーズとしては

受注⇒内容確認⇒梱包作業⇒配送ラベル発行&貼付⇒配送業者へ引き渡し

という流れで、一般的なECと同様のフローです。

TikTok Shopの注文情報はセラーセンターという専用ツールで管理します。

受注後、セラーは「未発送」となっている注文データを確認し、商品の梱包と配送ラベルの発行・貼付を済ませ、追跡番号と配送業者情報をセラーセンター上に登録します。

ここまでの作業を済ませるとステータスが「発送準備完了」となります。

その後、梱包&配送ラベル貼付済みの商品を配送業者に引き渡すとステータスが「発送済み」となり、正常に配送されると「完了」にステータスが遷移するという流れです。

TikTok Shopで選べる配送方法と配送業者

TikTok Shopでは全ての発送において追跡ができる配送方法の使用が義務付けられています。

また、セラーが選択できる配送業者はTikTokが定める統合宅配業者に限定されます。

■TikTok Shop統合宅配業者
・ヤマト運輸
・佐川急便
・日本郵便
・西濃運輸
・セイノースーパーエクスプレス
・Amazon Logistics
・日本通運
・福山通運

発送遅延等によるペナルティについて

TikTok Shopにおける発送遅延率(LDR)とは、最初の注文日から2営業日後の23:59までに「発送準備完了」ステータスに更新されなかった全注文(7日間)の割合のことです。

TikTok Shopでは月曜日〜金曜日までの平日を営業日としており、土日祝日は休業日扱いとなります。

なお、祝日とは日本で制定された「国民の祝日に関する法律」によって定義された休日の事を指すため、お盆、大晦日、正月の2日・3日も土日で無ければ営業日扱いとなります。

また、TikTok Shopのセラーに求められるLDRの目標は4%未満です。

目標を達成できなかった場合は注文量の制限を受ける可能性があります。

以下は公式サイト(TikTok Shop Academy)に掲載されているペナルティの例です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
LDRが10%以上30%未満の場合 -> 1日の平均注文数量の90%までしか販売できません
LDRが30%以上50%未満の場合 -> 1日の平均注文数量の70%までしか販売できません
LDRが50%以上の場合 -> 1日の平均注文数量の50%までしか販売できません
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(引用:TikTok Shop Academy「発送遅延率(LDR)」
https://seller-jp.tiktok.com/university/essay?knowledge_id=2709643852187409&identity=1
引用日:2025/11/18)

ガイドラインの違反が判明した場合、アカウントに対して強制措置が取られる可能性についても記載されており、最悪のケースでは販売停止となることも有り得ます。

物流課題の解消方法とは?OMS活用のメリット

物流業務のよくある課題

TikTok Shopではプラットフォームの特性上、「バズる」ことで予測できないほどの大量受注が発生する可能性があります。

受注の増加によって顕著になる物流課題としては、以下の3点が挙げられます。

・在庫のズレ
入出荷時の在庫調整が遅れた、もしくは失念していたといった事が原因で管理画面の在庫数と実在庫数がズレることになり、結果として空売りや販売機会の損失に繋がります。

・出荷遅延、出荷漏れ
受注データの確認作業が膨大になることで出荷担当者や外部倉庫への伝達ミスが発生し、出荷作業の遅延や出荷漏れが起こる可能性が高くなります。

・誤出荷
集荷の締め切りに追われる焦りが、商品を入れ違える・配送ラベルを貼り間違えるといった作業ミスを引き起こし、誤出荷のリスクが高まります。

OMSの導入によって得られる効果

OMSとは「Order Management System」のことで、受注から出荷完了までのプロセスを自動かつ一括で管理できるシステムの事を指します。

複数のECサイトを運営している場合でも、在庫を自動で一元管理できるようになり、在庫のズレを解消できます。

また、倉庫と連携することで手作業で行っていた出荷指示も自動化され、配送ラベルの発行や納品書・ピッキングリストの出力もできるため、作業効率も大幅に向上するでしょう。

TikTok Shopと連携できるOMS

ネクストエンジン

連携アプリをインストールすることで注文情報の取り込み、在庫連携、注文ステータスの連携、出荷情報の連携が可能。アプリの利用料は初期費用・月額費用共に0円です。
https://base.next-engine.org/apps/6704/detail/

ロジレス

2025年6月にAPI連携の開始を発表し、受注取り込みと在庫連携に対応しています。また、CSV連携も可能です。API連携については初期費用・月額費用共に0円で利用可能。
https://www.logiless.com/platforms/tiktok-shop/

まとまるEC店長

注文データ、在庫の同期、送り状番号一括反映の他、既存モールの商品をTikTok Shopにコピーすることも可能。API連携の利用に伴う別料金は発生しないようです。
https://ec-tencho.jp/effect/tiktokshop.html

TikTok Shopと連携しているカート・アプリ

既存のECカートやサードパーティーのアプリケーションを使ってTikTok Shopのデータを連携することも可能です。

ここではTikTok Shopと連携しているカートとアプリを紹介いたします。

TikTok Shopと連携しているカートシステム

Shopify

TikTokによって開発された「TikTok for Shopifyアプリ」によって、商品、在庫、注文データといった情報の同期が可能で、TikTok Shopの注文をShopify上で管理できます。
https://seller-jp.tiktok.com/university/essay?knowledge_id=7216330290087697&role=1&course_type=1&from=search&identity=1

BASE

「TikTok Shop連携 App」をインストールすることでBASEの商品をTikTok Shopに連携して販売できるようになります。また、在庫情報も連携されます。
https://apps.thebase.com/detail/137

カラーミーショップ

「TikTok Shopコネクター for カラーミーショップ」をインストールすることで、商品・在庫・受注の連携が可能です。TikTok Shopの受注データはカラーミーショップ上で管理できます。https://shop-pro.jp/news/202510-tiktokshop-connector-app/

TikTok Shopと連携しているアプリ

シッピーノ

シッピーノはECと倉庫を連携する自動出荷アプリです。TikTok Shopの注文データを出荷依頼として倉庫に自動連携し、出荷完了後は倉庫の配送実績をTikTok Shopに自動で戻すことができます。
https://lpwarehouse.shippinno.net/tiktokshop/

 CoreLink

CoreLinkは、TikTok ShopとECカートやOMSと商品・在庫・受注データを自動で連携できるサービスです。TikTok Shopと直接連携していないカートやOMSでも、CoreLinkとの連携に対応していれば自動連携を構築できます。
https://huckleberry-inc.com/core-link-for-tiktokshop

発送代行サービスの活用について

発送代行サービスとは?

セラーに代わって商品の入荷検品、在庫管理から受注後の梱包作業、配送業者への引き渡しまでをワンストップで対応してもらえるサービスです。

セラー自身で発送業務を行う必要がなくなるため、新たな販路や仕入先の開拓といった事業成長に直結するコア業務に集中できるようになることが大きなメリットとなります。

プロに依頼することで出荷ミスが大幅に軽減され、梱包の品質も上がるのでショップレビューの向上にもつながります。

また、自社で発送業務の担当者を雇用する必要もなくなるため、採用のコストやリスクが軽減される点も大きいです。

発送代行サービスの利用前に確認すべきポイント

TikTok Shopの配送ルールを守れるか?

公式サイトの情報によると、発送完了までの期限については

・受注後、2営業日後の23:59までに発送準備完了
・受注後、3営業日後の23:59までに宅配業者への引き渡し完了

と明記されています。

一見すると「3営業日以内に出荷が完了していれば良い」と判断してしまいがちですが、実際には発送準備完了の段階で追跡番号と配送業者情報の入力が必要なため、実質2営業日以内に梱包、伝発、ラベル貼付までを完了させる必要があります。

ルールを守れないと注文量の制限といったペナルティを受ける可能性がある他、最悪の場合はアカウントの停止も有り得るため、倉庫の営業日やリードタイムはしっかり確認しておきましょう。

運用実績

・取り扱い商材
自社が販売している商品と同ジャンルの商材の取り扱い実績を確認しておきましょう。
実績が豊富であるほど商材への理解度が高く、スムーズなやり取りが可能となります。

・キャパシティ(出荷上限数)
TikTok Shopでは突発的な受注の増加にも対応できる物流体制の構築が必要です。
過去の実績から、1日あたり・1か月あたりの出荷上限数を事前に確認しておきましょう。

・システム連携
効率化とミスの軽減を両立させるためにはシステムの活用が必要不可欠です。倉庫側のシステムが前述のOMSやECカートと連携できるのかについても確認が必要です。

倉庫の立地

倉庫の立地は配送リードタイムやコストに大きく影響します。

関東近郊に近いほどコストが割高になりますが、コストを意識するあまり交通の便や悪天候の影響を受けやすいエリアの倉庫を選んだ場合、配送リードタイムが遅れる可能性が高くなります。

コストと配送リードタイムのバランスを考慮しつつ検討しましょう。

まとめ

TikTok Shopで販売を拡大するためには、システムを活用した効率化・自動化への取り組みが必要不可欠です。

連携するOMS、カートやアプリと発送代行サービスを組み合わせることで、少数精鋭のEC運用でも安定した出荷体制を構築することができます。

株式会社清長では小ロットからでも発送業務の外部委託が可能な「ロジモプロ」と、物流業務を柔軟にカスタマイズできる「ロジプレミアム」という2つの発送代行サービスを提供しています。

本記事で紹介しているOMSやカート、アプリの中にも連携可能なシステムがございますので、TikTok Shopの発送業務にお悩みのEC事業者様はもちろん、物流面も含めてトータルでTikTok Shopの運用支援をされたい事業者様もお気軽にご相談くださいませ。

まずはお気軽にご相談ください

03-5577-3094

受付時間 平日9:00~18:00

倉庫保管料0円キャンペーン