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棚卸を効率化する方法とは?作業の改善・効率化に使えるツールも紹介

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棚卸を効率化する方法とは?作業の改善・効率化に使えるツールも紹介

2025.05.28

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棚卸業務は作業が煩雑で時間もかかるので、課題を抱えている現場も多くあるでしょう。特に、アナログな管理方法ではヒューマンエラーが発生しやすく、帳簿との不一致や再確認による手間が生じやすくなります。

当記事では、棚卸にありがちな課題とともに、現場ですぐに実践できる4つの効率化対策をご紹介します。棚卸業務を支えるITツールも紹介するので、棚卸の精度とスピードを高めたい方はぜひ参考にしてください。

効率化できていない棚卸によくある課題2つ

棚卸の効率化ができていない企業は、作業の煩雑さやヒューマンエラーの多発といった課題に直面しやすい傾向にあります。ここでは、特に多くの現場で問題となりやすい2つの課題を紹介します。

ヒューマンエラーが多くなる

棚卸作業を紙のリストや目視確認で行っている場合、人の手による作業が多く、どうしてもヒューマンエラーが発生しやすくなります。人の手による作業には、目視した在庫数を誤って記録したり、他のスタッフと同じエリアを重複してカウントしたりするなど、ミスのきっかけが多々あります。

また、作業が長時間に及んで集中力が低下すると、数え間違いや記入漏れといったミスの発生頻度はさらに高まります。在庫量が多い倉庫や工場では、役割分担を明確にしておかないと作業の重複や漏れも起きやすく、結果的に業務が非効率的になってしまいます。

作業コストが高くなる

アナログな棚卸では、現物確認から記録、帳簿との照合までをすべて人手で行う必要があり、時間もコストもかかります。特に「タグ方式」では、商品や部品一つひとつにタグを貼って管理・確認する必要があり、完了までに時間がかかります。

リストに記載ミスがないか確認するための作業も必要になり、従業員の負担はどんどん積み重なります。非効率な棚卸が続くと、企業全体の人件費や運用コストの増大を招くでしょう。

棚卸を効率化する方法4つ

棚卸業務を効率化したい場合は、日常業務の見直しや管理手法の工夫が欠かせません。ちょっとした取り組みの違いで、作業の正確性やスピードは大きく変わります。ここでは、業務負担を軽減し、精度向上につなげるための実践的な方法を4つ紹介します。

普段からこまめに検品や在庫管理をする

棚卸作業の負担を軽減するには、日常的に在庫の状態を正しく把握しておく必要があります。入荷時や出荷時に丁寧な検品を実施し、破損や不足、誤品などのトラブルを早期に発見・是正する体制を整えておけば、棚卸時もスムーズに作業することが可能です。

また、帳簿と実在庫のズレを防ぐには、出入庫のたびに数量・品番・ロットなどの確認を行い、リアルタイムで記録しておくのがおすすめです。日々の積み重ねによって、「棚卸で初めて在庫の異常に気づく」といった事態を減らすことができ、結果的に差異の少ない、効率的な棚卸につながります。

管理表に商品画像を入れる

在庫数のカウントや照合作業において、「商品探し」や「確認のための見直し作業」に時間がかかることもあるでしょう。棚卸リストや管理表に商品の画像を挿入しておけば、一目で対象の商品かどうかを確認できるので、作業スピードと正確性が向上します。

特に品番や型番が似ていたり、見た目がそっくりな商品が多くあったりする現場では、画像の有無が作業効率に直結します。経験の浅いスタッフでも画像を見れば迷わず照合できるため、人的ミスの防止にも効果的です。ただし、画像付きの管理表は事前に準備が必要なので、運用体制をあらかじめ整えておく必要があります。

確認した在庫にマークを付ける

棚卸中の作業ミスで多いのが、確認済みの在庫を再度数えてしまう「二重カウント」や、「カウント済みか未確認か分からなくなる」といった事態です。確認した在庫に付箋やラベルなどで明確なマークを付け、確認済みのものが一目で分かるようにしておきましょう。

たとえば、色分けされたシールや日付入りのチェックマークを使えば、どのタイミングで確認したものかがすぐに分かり、棚卸の再確認作業や不明品の捜索にも役立ちます。チームで分担して作業を行う場合も、印をつけておけば誰がどこまで進めたかを可視化できるため、進捗の共有がスムーズになります。

必要に応じてアウトソーシングする

自社での棚卸作業に限界を感じている場合は、専門業者へのアウトソーシングを検討するのも1つの手です。物流アウトソーシングを活用すれば、在庫管理・棚卸・検品などの業務を外部に委託でき、自社の人員や時間的コストを大幅に削減できます。

特に在庫点数が多い企業や、棚卸のたびに業務が逼迫してしまう現場では、外部リソースを活用するとコア業務に人員を集中でき、生産性の向上にもつながります。また、アウトソーシング先には棚卸に特化したノウハウが蓄積されているため、業務を最適化できるでしょう。

初期費用や業務内容のすり合わせは必要ですが、長期的な視点で見れば、全体のコストパフォーマンスを高められる可能性があります。

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棚卸の効率化に使えるツール

棚卸業務を効率化するには、手作業だけに頼らない「ツールの活用」が不可欠です。近年では便利なITツールも数多く登場しており、作業時間の短縮やヒューマンエラーの削減につながります。ここでは、棚卸の精度とスピードを高める代表的なツールを紹介します。

在庫管理システム

在庫管理システムは、入出庫や在庫の数・状態をデジタルで一元管理できるツールです。棚卸時には、端末を使って商品のバーコードやRFIDタグを読み取るだけで瞬時に在庫情報を確認でき、作業スピードと精度が格段に向上します。

在庫管理システムには、在庫一覧表示や入出庫の履歴記録、棚卸支援機能、返品処理など、業務をサポートする多彩な機能が搭載されています。中でも「棚卸補助機能」は、棚卸時の確認作業を効率化でき、通常業務への影響を最小限に抑えて棚卸ができるようになります。

また、データを活用して過剰在庫や欠品リスクを可視化できるので、全体の業務改善にもつながります。適切なツールを選んで導入することで、棚卸をはじめとする在庫管理業務の効率化を実現できます。

倉庫管理システム(WMS)

倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)は、入荷・出荷・在庫・棚卸など、倉庫内で行われる多様な業務を一元管理するツールです。在庫状況や作業進捗をリアルタイムで「見える化」できるので、属人的になりがちな倉庫作業を標準化し、ミスや手戻りを減らすことができます。

倉庫管理システムには、入荷予定商品の情報管理と実績登録を行う「入荷管理」や出荷計画と出荷処理を最適化する「出荷管理」、在庫数や保管場所、消費期限などを一括管理する「在庫管理」などの機能があります。

さらに、納品書・ラベルの発行や返品管理、安全在庫の管理など、倉庫運営全体の精度とスピードを底上げする多彩な機能を備えているツールもあり、物流現場の生産性を大きく向上できます。現在では労働力不足が問題となっていますが、倉庫管理システムを導入することで、人手を補いながら倉庫業務を安定して行えます。

RFID

RFID(Radio Frequency Identification)は、ICチップを内蔵したタグ(ICタグ)を無線で読み取り、物品を自動で識別・管理する技術です。非接触通信によって読み取るので、複数のタグを同時に、かつ遠距離からでも読み取れます。現在では、物流や小売、製造など、さまざまな業界で在庫管理や棚卸の効率化に活用されています。

RFIDでは、棚や箱の中の製品をタグが見えていない状態で読み取れるので、作業時間が大幅に短縮されます。バーコードのように1つずつスキャンする必要もなく、ハンディリーダーをかざすだけで在庫を素早く読み取り可能です。在庫データはリアルタイムでシステムに反映され、オンラインと実店舗間の在庫情報の一元管理も実現できます。

導入コストがやや高めという課題はあるものの、近年はタグ単価も下がっており、費用対効果を考慮すればメリットは大きいと言えます。倉庫作業を省人化・高精度化したい企業や、短時間で大量の棚卸を行う必要がある現場は導入を検討してもよいでしょう。

まとめ

棚卸業務の効率化を図るには、作業の属人化を防ぎ、ミスや負担の少ない仕組みを構築しなければなりません。日々の検品や在庫確認を丁寧に行うといった基本の徹底に加え、商品画像を用いた管理表の作成や、確認済み在庫へのマーク付けといった工夫を取り入れることで、効率化を図れます。

また、作業量が膨大な場合にはアウトソーシングの活用も1つの選択肢です。発送代行サービスロジモプロでは、在庫表示・入出荷実績出力・月間出荷件数&入荷件数を表示させるといったレポート機能がある他、月末時点での在庫数を記載した『システム在庫証明書』の発行も行っております。物流関連業務のアウトソーシングでも業務の負担を軽減できるので、ぜひご検討ください。

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