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フルフィルメントとは?物流担当者向けにメリット・デメリットを解説

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2023.12.01

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ECサイトの運営業務におけるフルフィルメントとは、「商品の注文から顧客に届くまでの間に発生する一連の業務プロセス」を指します。ECサイトの運営では、業務の多くを占めるフルフィルメント業務の効率化・質向上が欠かせないため、フルフィルメント業務を代行するサービスを導入することも1つの方法です。

当記事では、フルフィルメントの業務内容やフルフィルメントサービスを利用するメリット・デメリットを紹介します。自社のECサイトをよりよく運用したい方は、ぜひ参考にしてください。

フルフィルメントとは?

フルフィルメント(Fulfillment)とは、「履行」や「実現」という意味がある英語です。

ECサイトの運営業務における「フルフィルメント」という用語は、商品が注文されてから顧客の手元に届くまでに発生する一連の業務プロセスを指します。注文後の受注処理や商品のピッキング・梱包、発送などは、フルフィルメント業務と呼ばれる業務内容です。

従来はECサイト運営企業が行っていたフルフィルメント業務を代行するサービスは、「フルフィルメントサービス」と呼ばれます。

フルフィルメントと3PLの違い

フルフィルメントと意味が近い用語には3PLがあります。

3PLは「3rd Party Logistics」の略称で、荷主企業の代わりに第三者企業が効率的な物流システムの構築を行い、物流業務の包括的な受託を行う業態のことです。ECサイトの運営企業は、外部の3PL提供事業者に物流業務全体を委託できます。

3PLのメリットは、物流業務を外部に委託することで自社の物流コストを削減できる点です。物流倉庫・トラックといった設備や運送ドライバーを自社で確保する必要がなくなり、浮いたリソースをコア業務に集中させられます。

フルフィルメントと3PLは、サービスが対応している業務範囲に違いがあります。フルフィルメントサービスが対応する業務範囲は、物流業務に加えて、受注時のコール業務や決済業務も含まれる点が特徴です。対して、3PLのサービスが対応する業務範囲は物流業務のみとなっています。

フルフィルメントサービスと3PLは、自社がどの範囲の業務を外部に委託したいかによって使い分けることが大切です。

フルフィルメントが重要な理由

商品の受注から発送・決済までを行うフルフィルメント業務は、ECサイト運営において多くの労力がかかる業務です。ECサイト運営が軌道に乗り、顧客からの注文が増えるほどフルフィルメントの業務量は増えるため、早期に業務効率化を考えなければなりません。

どれほど魅力的な商品をECサイト上に揃えていても、顧客の注文に素早く対応できる体制が整っていないと信頼低下につながります。商品の欠品や梱包・発送のミスが発生すれば、顧客満足度の低下も招くでしょう。

ECサイト運営を成功させるには、業務の大部分を占めるフルフィルメント業務の効率化・質向上が欠かせないことが、フルフィルメントが重要であると言われる理由です。

フルフィルメントの業務内容

フルフィルメントにおける一連の業務内容は、基本的に下記の流れで進みます。

1 入荷管理・検品
2 商品の保管
3 受注処理
4 ピッキング・梱包
5 発送
6 決済業務
7 返品処理・顧客対応

「入荷管理・検品」は、仕入れた商品の確認を行う業務です。商品の種類や数量に間違いがないか、品質に問題がないかなどを商品管理システムや検品システムを使用してチェックします。

「商品の保管」は、商品が出荷されるまで管理する業務です。倉庫に商品を保管し、在庫管理システムで適正に管理します。商品の種類によっては温度管理や賞味期限・使用期限の管理も必要です。

顧客からの注文を受けたときは、受注管理システムを使用して「受注処理」を行います。受注処理では、注文方法に合わせた処理対応の実施や、注文状況の確認、出荷指示などを行わなければなりません。

出荷指示を受けた倉庫では、商品を運び出して梱包材で保護する「ピッキング・梱包」を行います。「発送」は梱包後の商品を出荷し、配送管理システムを用いて配送状況の確認や情報共有を行いながら、購入者の手元へと商品を届ける業務です。

また、フルフィルメントでは決済処理の確認や入金管理をする「決済業務」や、返品管理システムを用いた「返品処理・顧客対応」も行います。

フルフィルメントサービスを利用するメリット

ECサイトの運営をするとき、フルフィルメント業務は一般的にフルフィルメントサービスへと外注することが多くなります。フルフィルメントサービス導入は、ECサイトの運営企業にとって多くのメリットがあるためです。

ここでは、フルフィルメントサービスを利用する3つのメリットを紹介します。

質の高いサービスを提供できる

フルフィルメントサービスを提供する事業者はフルフィルメント業務のプロであり、各種物流業務から顧客対応まで豊富なノウハウを持っています。フルフィルメントサービスを利用することで、自社が行う場合よりも物流業務を効率的かつ的確に行えるようになり、質の高いサービスを提供可能です。

商品の受注入力ミスやピッキング作業時の商品取り違えといったミスも、フルフィルメントサービスを利用すれば防ぎやすくなるでしょう。質の高い物流業務は顧客満足度を高めて、EC事業の成長を支えてくれます。

物流コストを削減できる

フルフィルメント業務を自社で行うと、物流設備の維持管理や人員確保に多くのコストがかかります。フルフィルメントサービスの導入は、設備・人員といった物流コストを削減できる点がメリットです。

フルフィルメントサービスの利用には利用料金がかかるものの、多くのケースで利用料金は売上額に連動しています。注文が減る閑散期には費用を抑えられるため、自社で物流設備や人員を確保する場合よりもコスト削減が実現できるでしょう。

コア業務に集中できる

フルフィルメントサービスに物流を中心とした業務を外注すると、運営企業はマーケティングや販促・企画などのコア業務にリソースを集中できます。

ECサイトの運営企業は、事業の成長に合わせてコア業務に人材・資金といったリソースを割くとともに、増加する顧客の注文にも対応しなければなりません。しかし企業のリソースには限界があるため、ほとんどの業務を自社のみで完結させようとするとリソース不足で事業成長が難しくなるでしょう。

フルフィルメントサービスによりリソースをコア業務に集中させることで、企業はEC事業の成長を促進できます。

フルフィルメントサービスを利用するデメリット

フルフィルメントサービスは便利であるものの、デメリットもゼロではありません。

ECサイトの運営企業はフルフィルメントサービスのデメリットも把握した上で、利用するかどうかを考えましょう。

以下では、フルフィルメントサービスを利用するデメリットを2つ紹介します。

物流に関するノウハウが蓄積されない

フルフィルメントサービスを利用すると、フルフィルメント業務全般を外部の事業者に委託するため、物流に関するノウハウが自社で蓄積されません。将来的に物流関連の業務を自社で行う方針に切り替える場合、業務フローの整備が難しくなります。

物流業務を自社で行う際は、業務に必要な設備を用意することはもちろん、物流に精通した人材の育成や業務手順のマニュアル化もしなければなりません。物流に関するノウハウを蓄積したい企業は、フルフィルメントサービスを利用すべきかを長期的な視点で検討する必要があります。

顧客との接点を得づらくなる

フルフィルメントサービスに委託できる業務内容には、受注処理や返品処理・顧客対応といった企業と顧客の接点となる業務も含まれます。フルフィルメントサービスの利用は、顧客との接点を得づらくなる点がデメリットです。

ECサイト運営において、顧客対応業務はサービス改善を進めるための重要なデータ源となります。運営企業が顧客との接点を保てなければ、顧客が抱える不満や要望を把握できなくなり、顧客満足度の低下につながる恐れがあるでしょう。

フルフィルメントサービスを利用する場合は、委託先の事業者から取得できる顧客情報とは別の手段で、顧客との接点を保つことが重要です。

※あくまで顧客対応は自社で行い接点を強化するという事であれば、前述の3PLサービスの方がメリットがあると言えます。

まとめ

フルフィルメントとは、ECサイトの運営業務において商品の発注から顧客の元に商品が届くまでの一連の業務プロセスを指します。顧客からの注文が増えるほど業務量は増えるため、外部に委託するなどしてフルフィルメント業務の効率化を図るとよいでしょう。

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