Amazonでの販売規模が拡大してくると、「毎日の出品業務に追われてマーケティング施策に手が回らない」「在庫管理や梱包ミスによるクレームが増える」などの課題が発生する場合があります。こうした課題の解決策としては、Amazon発送代行サービスの活用が有効です。
当記事では、Amazonの発送代行の仕組みやFBAと3PL*の違い、導入のメリットとデメリット、業者選びの基準を分かりやすく解説します。発送業務を外部に任せて時間と労力に余裕を持ち、業務効率化と売上アップを図りたい方はぜひ参考にしてください。
*3PLとは「荷主様に代わって第三者の企業が物流業務を請け負う業務形態」のことなので、広義ではFBAも3PLに含まれますが、当記事ではモール出店を条件としない独立した物流事業者を3PLと定義しております。
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Amazonの発送代行とは?業者を利用するメリット・選び方
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2025.11.17
目次
Amazonの発送代行とは?2つの種類を紹介
Amazonの発送代行とは、出品後に発生する保管・ピッキング・梱包・発送・返品対応など、物流業務全般を外部業者へ委託する仕組みです。Amazonで販売した商品の発送代行サービスは、Amazonが提供するFBA(Fulfillment by Amazon)と、民間の物流会社が担う3PL(サードパーティロジスティクス)の2種類に分かれます。ここでは、それぞれの特徴や仕組みを整理した上で、自社の商品・運営体制に応じた選び方につなげて解説します。
FBA
FBA(Fulfillment by Amazon)は、商品の保管・ピッキング・梱包・配送に加え、カスタマーサービスや返品対応もAmazonが一括で代行する仕組みです。FBAを利用すると商品ページに「Primeマーク」が付与され、「お急ぎ便」などプライム会員向け配送特典の対象となるため、購入率向上が期待できます。
一方で、利用には手数料が発生し、納品ルールも細かく定められているため、業務の正確性が求められます。在庫保管期間が270日を超えると長期在庫保管手数料が追加されるため、売れ行きが鈍い商品ではコスト負担が増えるリスクもあります。
3PL
3PL(サードパーティロジスティクス)は、Amazonで販売する商品の保管・在庫管理・梱包・配送を物流専門業者にアウトソーシングする形態です。FBAと異なり、取り扱い商品や梱包資材の自由度が高く、自社のブランド仕様や商品特性に合わせた柔軟な運用がしやすい点が特徴です。
FBAの納品代行に対応している3PL事業者はAmazon倉庫への納品ルールに精通しており、ラベル貼付・検品・同梱物の封入・納品まで一括で委託できます。
Amazonで販売した商品の発送はFBAに依頼しつつ、3PLにはAmazon以外で販売した商品の発送業務とFBAへの納品代行を依頼するといった形で、FBAと3PLを併用している事例もあります。
Amazon発送代行を利用するメリット・デメリット
Amazonの発送代行を活用することで、出荷作業や在庫管理などを外部に任せられ、販売業務に集中しやすくなります。一方で、外部委託にはコストや制約が伴うため、導入前に利点と注意点の両面を理解することが重要です。ここからは、Amazon発送代行を利用するメリットとデメリットを説明します。
メリット
まずは、Amazonの発送代行を利用することで得られる主な利点を整理します。バックヤード業務を任せることで、売上に直結する業務へ集中できるのが最大の特徴です。
- Amazon物販の運営に集中できる
保管・在庫管理・梱包・配送など物流業務を外部に任せることで、販売戦略や商品開発などのコア業務にリソースを振り分けられます。配送能力の限界で成長が止まるリスクも避けられます。 - 人件費や配送コストの削減が期待できる
社内で人を雇って梱包・発送を行う必要がなくなり、人件費を抑えられます。さらに、大口契約を結んだ業者経由で配送することで、配送料金が下がるケースもあります。 - 在庫管理の手間を省ける
在庫管理まで委託できるため、自社倉庫を持たずに運用できます。仕入先から直接倉庫へ納品する運用も可能になり、物流フロー全体の負担を大幅に軽減できます。
デメリット
発送代行の利用には、コストが発生する点や知識が蓄積しない点などのデメリットも伴うため、導入前にリスク面まで含めて冷静に検討しましょう。
- コストが割高になる場合がある
月額費用や手数料が発生するため、一定の固定費がかかります。配送地域や追加作業の有無によっては割高になるケースもあります。自社の物流コストと比較し、費用対効果を事前に確認しましょう。 - 自社に物流ノウハウが蓄積されない
物流業務を外部に任せることで、社内に知見が蓄積されないのはデメリットです。将来的に内製化したい場合は、業者との情報共有や現場確認を取り入れるなど工夫を凝らすとよいでしょう。 - 梱包仕様によっては対応不可の場合がある
複雑な梱包やブランド特有の演出が必要な場合、すべての業者が対応できるとは限りません。導入前に業者の対応範囲を打ち合わせで確認することが求められます。
Amazonの発送代行に対応している業者の選び方
Amazonの発送代行業者によって対応範囲・料金・サービス内容は異なるため、自社の商品特性や運用方針に合うかどうかを見極めましょう。ここからは、選定時に確認すべき主なポイントを解説します。
Prime対応などAmazon特有の要件に対応しているか確認する
Amazonでの販売を有利に進めたい場合、Amazonプライム特典を提供できることを示す、商品ページ上の「Primeマーク」の有無が重要となります。
Amazonで販売した商品の発送代行をFBAに依頼すれば、一部の例外を除き基本的にはPrimeマークの取得が可能です。FBA以外の3PLに発送代行を依頼する場合は、マケプレプライムの参加条件を満たす必要があります。
特に競合が多いカテゴリでは、差別化につながる重要な要素の1つとなります。そのため、3PL(FBA以外)への発送代行を検討する場合は、Prime要件に沿った発送方式に対応しているかを確認しましょう。なお、Prime要件を100%満たせない3PLであっても、FBAと併用して使い分けることで、全体最適化に近づける運用が可能です。
料金体系の明確さとコストパフォーマンスを確認する
発送代行を利用する際は、必ず費用が発生します。そのため、自社で内製した場合にかかる人件費・保管費・資材費などと、発送代行へ委託した場合の総コストを比較し、どの程度メリットがあるかを見極めましょう。
注意すべき点は、単純に「代行費用が安い=良い」「高い=悪い」とは判断できないことです。費用対効果や業務削減効果まで含めて評価することで、自社にとって最適な判断ができます。アウトソーシングにより得られる効率化の度合いも並行して確認しましょう。
物流品質と対応スピードを確認する
発送代行を選ぶ上で重要なのが、安定した物流品質と発送スピードです。たとえば、新商品の投入時や在庫切れの発生時、対応が遅れると販売機会を逃すリスクがあります。
依頼後の処理に何営業日かかるのか、問い合わせ対応のスピードは適切か、在庫更新や出荷処理の速度は十分かなどを事前に確認しておきましょう。迅速に動ける業者であれば、販売機会の最大化と安定運営に大きく寄与します。
柔軟な対応やカスタマイズ性があるか確認する
単に作業を代行するだけでなく、業者がどこまで柔軟に付加価値を提供できるかも重要な比較ポイントです。たとえば、ギフトラッピングや緩衝材梱包といったオプション対応、仕入先からの直接納品やバーコードなしでの在庫計上など、柔軟な運用が行える業者であれば、自社の業務負担を抑えつつ販売活動に専念しやすくなります。
自社の商品特性に合わせた柔軟な梱包や運用に対応できるか、さらに運用負担の軽減まで含めて支援してくれるかどうかを確認することで、中長期的な運用効果にも差が出るでしょう。
Amazonの発送代行業者を探しているなら「ロジモプロ」がおすすめ
ロジモプロでは、Amazon出店事業者さま向けの発送代行を数多く支援しており、FBA納品代行にも対応しています。運用状況に応じて、FBAと弊社サービスを併用していただくことも可能ですので、柔軟な物流体制の構築を後押しできます。
運営元である株式会社清長は、2006年よりEC・通販物流に特化した代行事業を展開しており、自社運用倉庫によるスムーズな入出荷と迅速なレスポンスに強みがあります。登録後は最短1週間で利用を開始できるほか、初期費用・月額固定費0円の従量課金制、ギフト梱包などのオプション対応、専用システム不要で複数チャネルに対応できる点も高く評価されています。
まとめ
Amazonでの販売規模が大きくなるにつれて、在庫管理や梱包・発送といった物流業務は大きな負担となり、本来注力すべき売上向上の施策に時間を割きにくくなります。その解決策として、FBAや3PLなどの発送代行を活用することで、物流を外部に任せつつ販売運営に集中できる体制を構築することが可能です。
ロジモプロでは、FBA納品代行も承っております。最短1週間・初期費用0円で導入していただけますので、まずはお気軽に無料相談・見積依頼をご活用ください。







