ECサイトや複数の販売チャネルを運営する中で、「商品情報の管理が煩雑になっている」「在庫や出荷でミスが起きやすい」と感じたことはないでしょうか。その原因の1つが、商品マスタの設計や管理ルールの不備です。商品マスタは、商品IDや商品名、カテゴリなどの商品情報を一元管理するための基盤であり、販売・在庫・物流といった業務全体に大きく影響します。
当記事では、商品マスタとは何かという基本から、登録項目や商品IDの設定ポイント、管理手順、運用時の注意点までを分かりやすく解説します。商品マスタを適切に整備し、安定したEC運営を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。
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商品マスタとは?設定のポイントや管理手順・注意点を分かりやすく解説
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2026.02.25
目次
商品マスタとは
商品マスタとは、自社が取り扱う商品に関する情報を一元的に管理するためのデータベースです。商品コードや商品名、型番、JANコード、分類などを標準化された形式でまとめ、商品を正確に識別・管理する目的で用いられます。
ECサイト運営においては、複数のモールや販売チャネルをまたいで商品を扱うケースも多々あります。商品マスタ情報が統一されていないと、物流現場で商品の特定が難しくなり、出荷や梱包作業に支障をきたす恐れがあります。精度の高い商品マスタを整備することは、物流の効率化や運用トラブルの防止を図るために重要な作業の1つです。
商品マスタの登録項目
商品マスタの登録項目は、商品を正しく識別し、販売・在庫・物流といった業務を円滑に進めるための基礎情報となります。まずは、商品マスタ登録において必須となる項目を紹介します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品ID/商品コード/SKU | 商品を一意に識別するための管理番号です。商品マスタの中核となる項目で、商品名やカテゴリ、サイズ、カラー、販路などの情報を組み合わせて設定する方法が一般的です。 |
| 商品名 | 商品を判別するための正式名称です。社内管理だけでなく、ECサイトやモールにも表示される情報のため、誰が見ても内容を理解できる名称にすることが求められます。 |
| 商品カテゴリ | 商品が属する分類を示す項目です。カテゴリを明確にすることで、検索性が向上し、在庫管理や分析もしやすくなります。 |
併せて登録しておきたい一般的な項目としては、下記が挙げられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売ステータス | 商品の販売状況を示す情報です。販売中・販売停止・廃番などの状態を管理することで、誤った受注や掲載ミスを防ぎやすくなります。 |
| 仕入れ先情報 | 商品を仕入れている取引先に関する情報です。仕入れ先ごとの商品管理や発注判断に役立ち、取引内容の把握にもつながります。 |
| 仕入れ価格 | 商品の原価となる仕入れ価格です。販売価格の設定や利益管理の基礎となるため、正確な登録が欠かせません。 |
| 発送サイズ | 商品の梱包サイズや重量に関する情報です。あらかじめ登録することで、梱包作業や配送手配をスムーズに行えます。 |
| 納期 | 発注から入荷までにかかる期間の目安です。在庫補充や販売計画を立てる際の判断材料になります。 |
| 入荷日 | 商品が倉庫に入庫した日付です。在庫情報の管理や、商品回転率の把握に活用できます。 |
| 補充方式 | 在庫をどのように補充するかを示す情報です。定量補充や都度発注などの方式を明確にすることで、欠品リスクを抑えられます。 |
| 在庫数 | 現在保有している数量を示す情報です。販売や出荷の可否に直結するため、常に最新の状態を保つことが求められます。 |
商品IDの設定のポイント
商品ID(SKU・商品コード)は、商品マスタの中核となる重要な項目です。設定時は、将来的な商品数の増加やカテゴリ追加を見据え、規則性と拡張性を持たせたルールを定めましょう。たとえば、カテゴリやブランド、発売年などを組み合わせたコード体系にすると、商品を直感的に識別しやすくなります。
また、日本語や記号は避け、半角英数字で大文字・小文字を統一することで、外部のECサイトや各種システムとの連携トラブルを防げます。桁数は長すぎず短すぎない適切な長さに設定し、商品コードが重複しないよう管理ルールを徹底しましょう。一度決めたルールは安易に変更せず、長期運用を前提に設計することがポイントです。
商品マスタの管理手順
商品マスタは、管理対象やルール、更新方法を明確にすることで、担当者が変わっても運用の品質を保ちやすくなります。ここでは、商品マスタ管理の基本的な手順を紹介します。
管理する商品を洗い出す
商品マスタの管理を始める際は、まず「どの商品を管理対象とするのか」を明確に洗い出しましょう。そのために、最初に商品マスタを整備する目的を整理し、出品作業や受注処理、在庫管理などの業務フローを確認します。
現場担当者へのヒアリングを通じて、商品コードや商品名、型番、カテゴリ、仕入れ先、納期など、どの情報が必要かを具体的に把握しましょう。目的に対して不要な情報を含めると管理が煩雑になるため、「実現したいこと」に直結する商品情報を中心に管理対象を決めることがポイントです。
商品マスタの管理ルールを決める
管理する商品が整理できたら、次に商品マスタ全体の管理ルールを決めます。その際に重要となるのが、商品IDの採番ルールです。「1ID=1商品」とすることや、将来の商品数増加を見据えた桁数を確保することなどを定める必要があります。
採番ルールや表記方法が担当者ごとに異なると、商品マスタデータの統一性が失われてしまいます。一度決めたルールを途中で変更するには大きな工数がかかるため、拡張性を考慮したルールを初期段階で設計し、社内で共通認識として共有することが大切です。
商品マスタの登録・更新手順を定める
ルールを決めた後は、商品マスタの登録・更新手順を統一します。商品名の表記ゆれや入力方法の違いを防ぐため、登録時の手順や記載ルールを明文化したマニュアルを作成しましょう。誰が作業しても同じ内容が登録される状態を作ることで、商品情報の品質を保てます。
また、商品マスタは一度作って終わりではなく、定期的な見直しも必要です。販売終了商品や不要な商品IDを整理し、情報の整合性を保つことで、誤登録や集計ミスを防げます。
商品マスタを管理するときの注意点
商品マスタは、一度作成すれば終わりではなく、継続的に管理することが前提となるデータです。データ管理の運用方法を誤ると、業務の混乱やミスにつながる恐れがあるため、以下のポイントを意識して管理しましょう。
- 商品マスタは社内で統一して一元管理する
商品マスタは部門や担当者ごとに分散させず、社内で統一して管理することが重要です。複数のマスタが存在すると、商品コードや情報の不整合が起こりやすくなります。クラウドなどを活用し、常に最新版を参照できる環境を整えましょう。 - 項目は必要最低限にする
多くの情報を盛り込みすぎると、登録やメンテナンスの負担が増え、かえって運用効率が下がります。商品名や商品コードなどの必須項目を中心に、業務に必要な情報から段階的に整備することが大切です。 - 定期的にメンテナンスする
商品マスタは定期的に見直し、販売終了商品などの不要な商品データを整理しましょう。内容を最新の状態に更新することで、日々の運用トラブルを抑え、スムーズな商品管理を行いやすくなります。
まとめ
商品マスタは、商品情報を正確かつ一貫して管理するための重要な基盤です。商品IDの設計や登録項目、管理ルール、更新手順を明確にすることで、販売・在庫・物流といった業務全体の混乱を防ぎやすくなります。特に、商品マスタを社内で一元管理し、定期的にメンテナンスすることが、長期的に安定した運用につながります。
また、精度の高い商品マスタを構築することで、倉庫業務を外部に委託する際もスムーズに連携できます。発送代行サービスの「ロジモプロ」では、ユーザー画面から商品マスタの登録や在庫数の確認が可能です。、受注一括管理システムやASP・SaaS型カートシステムとの連携にも対応しています。商品マスタを起点に入荷から出荷までの情報を倉庫と共有できるため、倉庫業務をアウトソーシングしながら安定した物流体制を整えたい場合は、まずはお気軽にご相談ください。




