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梱包代行サービスとは?業者の選び方やメリット・料金相場を解説

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梱包代行サービスとは?業者の選び方やメリット・料金相場を解説

2025.10.29

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梱包代行サービスは、EC事業や小売業における物流課題を解消する有効な手段です。商品の箱詰めや発送準備を外部業者に委託することで、手間の軽減や人件費などのコスト最適化につながり、企業は本来注力すべき商品開発や販売促進に集中できます。一方で、利用にはコスト構造や柔軟性といった注意点も伴うため、メリットとデメリットを正しく理解し、自社の状況に応じて導入を判断することが大切です。

当記事では、梱包代行サービスの種類や特徴、導入時に確認すべきポイントを具体的に解説します。物流業務のアウトソーシングを検討している方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

梱包代行サービスとは

梱包代行サービスとは、商品の梱包作業を専門業者に委託できる仕組みです。自社で行うと手間やコストがかかる作業を外部に任せることで、効率化が期待できます。

梱包代行サービスは、大きく分けると梱包そのものを代行するサービスと、受注から在庫管理、配送までを一括で担うフルフィルメントサービスの2種類があります。ここでは、2つのサービスの違いを解説します。

梱包業務を代行するサービス

梱包業務を代行するサービスとは、EC事業者やメーカーに代わって商品の箱詰めやラッピング、発送準備を行うサービスです。梱包作業は時間と人手を要する一方で、顧客満足度に直結する要素でもあるので、外注する企業が増えています。梱包資材については業者が用意する場合と、自社の指定資材を使用できる場合があります。

自社で在庫管理や受注処理を行う必要はありますが、面倒な梱包や発送手続きを任せられるため、作業効率や品質の安定化につながります。特に、荷物量は増えているが物流全体を外注する段階には至っていない企業にとって、利用価値が高いサービスです。

フルフィルメントサービス

フルフィルメントサービスは、商品の入庫から在庫保管、受注処理、梱包・発送、さらには返品対応までを包括的に代行する物流サービスです。単なる梱包代行と異なり、ECに必要な一連の物流業務を一括して任せられるため、事業者は販売促進や商品開発などコア業務に集中できます。従量課金制を採用するサービスもあり、出荷数に応じてコストを調整できる点は中小企業にとってもメリットです。

ただし、システム利用料や固定費がかかるケースも多く、事業規模や販売戦略を考慮しながら導入判断を行う必要があります。

物流を外注することで、倉庫や人員に関する課題を解消でき、安定的かつ効率的な運営が可能です。特に急成長中のECサイトや全国規模での販売を展開する事業者に適したサービスです。

梱包代行サービスを利用するメリット

梱包代行サービスを利用することで、企業は業務効率の向上とコストの最適化を同時に実現できます。ここでは、梱包代行サービスを活用する具体的なメリットを4つ紹介します。

コア業務に集中できる

多くの企業では、人手不足や繁忙期の業務集中により、梱包業務にリソースを割けない状況が発生しています。梱包代行サービスを利用すれば、商品開発やマーケティングといった事業成長に直結するコア業務に人員を振り振れるため、全体の生産性向上につながります。

さらに、専門業者は繁忙期にも柔軟に対応できる体制を持っており、注文数が急増しても安定した業務運営が可能です。結果として、限られたリソースを効率的に活用でき、売上やサービス品質の向上につながります。

品質向上に期待できる

梱包の品質は顧客体験に直結し、企業の信頼性を左右する要素です。しかし、自社で経験の浅いスタッフが梱包作業を行うことで、緩衝材不足や不適切な箱選びによって配送中に商品が破損するリスクがあります。

対して梱包代行サービスでは専門スタッフが商品の特性に応じて最適な方法で梱包を行うため、安全性と美観を兼ね備えた仕上がりになります。特にギフト包装やブランドの世界観を重視した梱包では、プロならではの高い品質が求められます。

梱包の品質を向上させることで、配送トラブルの削減やクレーム防止が実現し、顧客満足度やリピート率の向上に結びつきます。EC事業においては、梱包品質そのものが他社との差別化要素となり得るのです。

コストの最適化につながる

梱包代行サービスの利用は、人的コストと配送コストの両面で最適化を図れる手段です。

梱包代行サービスに依頼すると、自社で梱包スタッフを雇用・教育する必要がなくなり、人件費や採用コストを最適化できます。また、代行業者は大量の出荷実績を持っているため、配送会社との契約で特約運賃を適用できる場合が多く、結果として送料を抑えることも可能です。さらに、プロの梱包により無駄のない資材選定が行われるため、1箱あたりの配送料を減らす効果も期待できます。

このように、単なる経費の最適化にとどまらず、経営全体のコストバランスを改善する効果があるのが大きなメリットです。

梱包・発送業務を可視化できる

梱包代行サービスを利用すると、在庫数や梱包・発送にかかるコストがデータとして可視化されます。自社で手作業による集計や管理を行う場合、ミスや工数増大が課題となりますが、代行業者はシステムを活用して正確な情報を提供するため、経営判断に必要な数値を効率的に把握できます。さらに、業者によっては在庫回転率や配送スピードなど、より詳細なデータを記録・分析できるケースもあります。

業務の可視化は企業の成長戦略において欠かせない要素です。コストを正しくデータ化することで、物流業務の改善点を見つけやすくなり、在庫管理や経費の最適化が期待できます。

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梱包代行サービスを利用するデメリット・注意点

梱包代行サービスは業務効率化やコストの最適化に役立つ一方で、利用にはデメリットも存在します。

ここでは、梱包代行を利用するデメリットについて詳しく解説します。導入を検討する際は、自社の事業規模や将来的な方針に照らし合わせ、リスクと効果を見極めましょう。

社内にノウハウが蓄積しない

梱包や発送を外部に委託すると、社内スタッフが物流業務を経験する機会が減り、ノウハウが社内に残りにくくなります。たとえば、商品の適切な梱包方法や効率的な発送手順、トラブル発生時の顧客対応といった知識は、日常業務を通じて培われるものです。すべてを外注すると、将来的に自社で物流を内製化したい場合に準備不足となり、スムーズな運営が難しくなる可能性があります。

社内にノウハウを蓄積したい場合は、一部の商品や業務を自社で担い、外部委託と社内業務のバランスを取って柔軟な体制を築く必要があります。

柔軟な対応が難しい場合がある

梱包代行業者は効率性を重視した標準化されたフローで業務を行うため、特殊な依頼に即時対応できないケースがあります。たとえば、キャンペーン時の特別な梱包や急な仕様変更、顧客からの注文後のラッピング変更などは、自社であれば柔軟に対応できますが、外注先を経由すると調整に時間がかかり、対応できない場合もあります。

また、業者によっては規定業務以外を受け付けないこともあるため、迅速な対応ができず顧客体験を損なうリスクもあります。導入を検討する際は、オプション対応の有無や追加費用の条件を事前に確認し、自社の運用方針と合致する業者を選定することが欠かせません。

件数によってはコストメリットが薄いケースもある

梱包代行サービスは取扱件数が多い場合に効果を発揮しますが、小規模事業や注文数が少ない企業ではコストメリットが出にくいことがあります。

梱包・発送代行には、作業料や資材費だけでなく、在庫保管料やシステム利用料が発生することが多いため、少数出荷の事業者にとっては割高になる可能性があります。特に、発送件数が安定していない事業の初期段階では、自社で梱包や発送を行ったほうがコストを抑えられるかもしれません。

導入を検討する際には自社の出荷件数を基準にシミュレーションを行い、長期的なコストバランスを見極めましょう。梱包代行は「一定規模以上の物流負担」が発生したタイミングで導入すると効果を発揮しやすいサービスです。

梱包代行の料金相場

梱包代行サービスの料金は、業者やプラン内容によって異なりますが、大きく分けて「固定費」と「変動費」に分類できます。固定費は契約やシステム利用に伴う基本料で、毎月一定額がかかります。一方、変動費は入庫・検品・梱包など、作業量や商品数に応じて加算される費用です。

下記の表では、依頼時にかかる費用と相場をまとめています。

【梱包代行の費用相場】

項目項目の意味費用相場
基本料契約・事務手続き、管理費用など1か月あたり約10,000~100,000円
システム利用料在庫管理や出荷処理に使うシステムの利用料1か月あたり約30,000~80,000円
保管料倉庫で在庫を保管する費用1坪あたり約4,000~7,000円
入庫料倉庫に商品を入れる際の検数・搬入費用1つあたり約10~100円
検品料商品の数量や状態を確認する作業費1つあたり約10~100円
ピッキング料保管場所から商品を取り出す作業費1つあたり約10~30円
資材料ダンボールや緩衝材などの梱包資材費1つあたり約20~60円
梱包作業料商品を梱包する作業費1つあたり約100~400円
配送料配送会社による実際の送料1つあたり約400~1,500円

基本料やシステム利用料は毎月発生する固定費であり、取扱件数が少ない企業にとっては負担になる場合があります。一方で、入庫料・検品料・ピッキング料・梱包作業料は出荷件数に比例するため、繁忙期に費用が増える傾向があります。

配送コストは物流コスト全体の大部分を占めるため、契約する配送会社や出荷数によって単価が異なります。多くの代行業者は大口契約を結んでおり、企業単独で契約するよりも安価に発送できるケースがあるのは大きなメリットです。

梱包代行サービスの費用は明確な一律基準があるわけではなく、依頼内容や業者の料金体系によって大きく異なります。導入を検討する際は、複数の業者から見積もりを取り、自社商品の特性や出荷件数に応じた最適なプランを選びましょう。

また、フルフィルメントサービスを選択することで、梱包・発送だけでなく在庫管理や返品対応を含めたトータルコストを下げられる場合もあるため、事業規模や成長フェーズに合わせた判断が必要です。

梱包代行業者の選び方

梱包代行は委託範囲や料金体系が幅広く、業者ごとの差が大きいサービスです。失敗を避けるには、自社の商材・出荷量・目的に合致しているかを基準にしっかりと確認し、比較検討しましょう。

ここでは、梱包代行業者を選ぶときに確認したい5つの要素について解説します。

自社商品に対応しているか

最初に確認すべきは、依頼したい商品を業者が適切に取り扱えるかどうかです。

たとえば、食品や医薬品は温度管理や消費期限の管理体制が整っていなければ対応できず、法規制に準拠しているかどうかも確認しなければなりません。大型家具や重量物を扱う場合には、大型倉庫や専用配送網を持つ業者が必須となり、アクセサリーや雑貨のように小型で繊細な商品は、梱包のきめ細やかさが問われます。

商品ごとに求められる条件が異なるため、自社商品の種類や出荷量を明確に伝えた上で、業者側に対応可能かどうか確認しましょう。

サービス内容は十分か

業者が提供するサービスの幅広さも大切です。

梱包資材を自由に指定できるか、ギフト包装やキャンペーン用の加工が可能か、あるいは受注処理やカスタマーサポートまで依頼できるかなど、細部まで確認しておく必要があります。さらに、土日祝日の発送対応や注文締切時刻(カットオフ)の柔軟性も重要なポイントです。

サービス内容は、日常の出荷業務だけでなく、繁忙期や急な販売施策を行う際の安定性に直結します。安さだけで決めると、必要なサービスに対応できないケースもあるため、自社の成長を見据えて将来的に必要となる業務まで想定して選ぶことが望まれます。

サポート体制は充実しているか

業務を外部に委託する以上、安心して任せられるサポート体制があるかどうかは非常に大切です。

トラブル発生時に迅速かつ柔軟に対応してもらえるか、日々の情報共有や定期的な報告体制があるかといった点を事前に確認しておきましょう。専任担当者がつくのか、問い合わせ窓口が明確かどうか、そして返品・交換対応の標準フローが整備されているかは信頼性を判断する基準になります。

また、単に依頼をこなすだけでなく、物流改善の提案や効率化のアドバイスを積極的に行ってくれる業者であれば、長期的なパートナーとしても心強い存在となります。

アウトソースする目的に合っているか

梱包代行を依頼する目的を整理し、優先順位を明確にしておくことも欠かせません。

たとえば、主な目的がコストの最適化であれば、保管や出荷業務を含むフルフィルメントサービスを利用することで単価を抑えられる可能性があります。一方で、価格だけを基準に選んでしまうと、資材の自由度やラッピング対応といった柔軟性に欠け、自社内で追加業務が発生することもあります。

大切なのは、コストの最適化や業務効率化、顧客体験の向上といった自社の優先課題を整理した上で、それに最も適した業者を選ぶことです。目的とサービス内容が一致していれば、外注効果を最大化できます。

実績は十分か

業者の信頼性を裏付ける実績も必ず確認しましょう。依頼しようと思っている業者がこれまでにどのような商材を扱い、どれほどの出荷規模に対応してきたのかは、安心して任せられるかどうかを判断する大きな材料になります。

特に自社の商品と似たジャンルでの取引経験が豊富であれば、梱包方法やトラブル対応においても安心感があります。さらに、倉庫の清潔さや整備状況、現場スタッフの対応品質などは、可能であれば実際に倉庫見学をして確認するとよいでしょう。

数字や資料だけでは分からない現場の雰囲気を確かめることが、信頼できるパートナー選びにつながります。

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物流の負担を軽減しつつ、コストと品質の両立を実現したい方は、ぜひ一度ロジモプロにご相談ください。

まとめ

梱包代行サービスは、作業効率の向上やコストの最適化を実現し、企業が成長分野に集中できる環境を整える有力な選択肢です。専門業者による高品質な梱包は顧客満足度を高め、結果としてリピート率の向上やブランド価値の強化にも結びつきます。

一方で、件数が少ない場合のコスト負担や、柔軟な対応が難しいといったデメリットも存在するため、自社の出荷規模やサービス内容を踏まえた比較検討が不可欠です。導入時には料金体系やサポート体制、実績を確認し、長期的なパートナーとして信頼できる業者を選びましょう。

ロジモプロでは、梱包をはじめさまざまな物流代行サービスを提供しています。アウトソーシングで物流業務を効率化したい場合は、ぜひロジモプロにご相談ください。

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